道路交通法の改正~自転車のルール~

皆さんこんにちは

エータ法律事務所の弁護士政岡です。

 

今回は、先月6月1日に施行されました

自転車のルールについて触れてみたいと思います。

 

昨今、自転車走行中の事故などで人命が失われたり、

自動車や歩行者とのトラブルが生じていましたので、

それを踏まえて道路交通法が改正され、

「ペナルティの厳罰化」

「ルールの厳格化」

がなされています。


そして、それにともなって

警察の取り締まりの強化が始まっています。


実際、私も、6月以降、自宅の近所でお巡りさんが

自転車の学生に声を掛けたりしているのを何回か見かけました。

 

違反した場合のペナルティですが、

違反行為を3年間のうちに2回以上行うと、

公安委員会の指定する「安全講習」の受講を義務付けられます。


その講習は3時間もあり、手数料が数千円も掛かります。

講習に行かずに無視すると、

裁判所に呼び出されて罰金(5万円以下)を支払わされます。

 

ルールについては、

信号無視や酒酔い運転、車道の左側通行など、

今までも全国各地の自転車規則で禁止されていた項目ばかりです。

それが、道交法で明確に取り締まり対象の行為となりました。


車を運転していると、たまに、

道の右側を自動車の進行方向と逆に走ってくる逆走自転車がいますが、

あの逆走も取り締まり対象です。


自動車運転手からしたら、

自分の走らせている車に向かって近づく自転車は結構怖いですから、

今回の改正は有り難いのですが、

自転車を乗る人にとっては、正直、面倒かもしれませんね。

お目当てのお店に行くのに、わざわざ信号などで反対車線に渡って走り、

店の近くでまた信号を渡り直さないと

取締りを受けてしまうケースが出てきますので。

 

他にも、ヘッドフォンなどで音楽を聴きながらの自転車走行も取り締まり対象です。

音は、周囲の様子を把握するための貴重な情報源なので、

私は、音楽を聞きながら自転車を運転するのが怖いのですが、

登校中の高校生や大学生等は、

お気に入りの音楽を聞きながら走れなくなって、不満かもしれないですね。

 

色々と不便になるかもしれませんが、

自動車や自転車、歩行者、高齢者、ベビーカーなど、

道路には色々な人がいますので、

上手く調和をとっていかないといけないという事ですね。